藍色の砂



お願いだよ。
まだ聞きたくないよ。
受け入れるほど
強くなれてないんだ。



送り途中。



『気になってんでしょ?さっきの話』
と隣に歩く村上は言う。



首に巻いたマフラーの中で
俯いた。



『別に…。』



『ウソばっか。』



『…………。』



コートのポケットに手を入れて
歩くボクの腕に絡めてきた村上の腕。
驚いて目を合わすと。



『夜道怖いもん。』



こんな時の上目遣いは
プロ級だと思う。
歩いていくうちにその手は
ポケットの中に入ってくる。



『冷た…!』



あまりの冷たさに
びっくりして声をあげたけど、
細くて華奢な手を
そのまま握りしめて歩いた。










< 110 / 201 >

この作品をシェア

pagetop