藍色の砂
お願いだよ。
まだ聞きたくないよ。
受け入れるほど
強くなれてないんだ。
送り途中。
『気になってんでしょ?さっきの話』
と隣に歩く村上は言う。
首に巻いたマフラーの中で
俯いた。
『別に…。』
『ウソばっか。』
『…………。』
コートのポケットに手を入れて
歩くボクの腕に絡めてきた村上の腕。
驚いて目を合わすと。
『夜道怖いもん。』
こんな時の上目遣いは
プロ級だと思う。
歩いていくうちにその手は
ポケットの中に入ってくる。
『冷た…!』
あまりの冷たさに
びっくりして声をあげたけど、
細くて華奢な手を
そのまま握りしめて歩いた。