藍色の砂
始めから、
咲妃さんは兄貴の恋人なのに…。
わかりきってたのに…。
何だよ、この空虚感。
全然笑えねぇ…。
ボクは一体何を
期待してた?
咲妃さんにどうして
ほしかった?
何を求めてたんだよ…!
自然と涙が一粒
零れ落ちた。
バレないように拭った。
いつの間にか
村上の住む市営マンションの
敷地内まで来ていた。
ハッと気付き、振り返る。
ボクの二、三歩後ろに村上がいる。
『あ…ごめん。何か喋ってた?』
『え?』
『いや、もし何か喋ってたら多分
シカトしてたなって。』