藍色の砂
『コウくん…。』
言葉より先に身体が動いてしまう。
玄関まで入り、
キミを力一杯抱き寄せた。
ほのかに香るシャンプーの匂い。
キミを抱いた日に
ずっとこの匂いに包まれていた。
『…逢いたかった。』
この言葉にどれだけの意味を
込めただろう。
『…ダメだよ。』
身体を離して距離を取るキミ。
大きな瞳を見た瞬間、
ボクの理性は吹き飛んだ。
何をやっても逆効果なのに。
激しく重なる唇は
ボクの神経を麻痺していく。
羽織っていたパーカーを
脱がそうとした。
『ちょ……待って…待ってコウくん!』
大きくあげた声に動きが止まる。