妄想彼氏
もう一人。

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花火大会の後日。私はいつもより早く起きた。

ケータイを見ると、一件のメールがあった。

相手のアドレスは、見覚えがなかった。悪戯?と思った私は気だるくケータイを開けた。

〔藤坂です〕

メールのタイトルにはそう書いてあった。

私のアドレス…弥生から聞いたのかな。幼なじみらしいし。

「…えっ嘘!」

メールの中を見た私は慌てて着替えて、髪を整えた。

朝ご飯は作るのめんどくさいからパンと珈琲にしよう。

と思ったが生憎、珈琲はなかった。代わりに隣にあったココアを飲む事にした。

朝食を終え、歯磨きをして、自分の部屋に戻り出かける準備をした。

そして、11時まで待つ。

メールには、

〔弥生からアドレス聞いたんだ。
勝手にごめんね

それで、今日の昼から二人で会えないかな?

話があるんだ

―END― 〕

と書かれていた。

急いで返事をすると、11時に駅前で待ち合わせね、と返ってきた。

てゆうかこの人はいったい何時に起きてんの?メール来た時間が7時になってるんですけど。

そうこう考えてるうちに11時になり、私は急いで駅前にいった。

こういう時に便利だよね、家の近くに駅があるなんて。

ありがとう、と思いながら私は走って行った。





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