後ろ姿は翠色



「茜ちゃん? もしかしてさ、悩み事とか?」

 ――翠先輩は有り得ないくらいの天然なんだけど……

「ボクで良かったら相談にのるけど……」

 ――でも、今みたいに親身になってくれるから素敵なの……

「翠先輩、ホントですか?」

「うん、ホントのホント」

 ――やっぱり、あたし……

「茜ちゃんの相談にのるよ」

 ――うん、間違いないわ。あたし、翠先輩のことが好き……

「じゃ、翠先輩……あたしを翠色に染めてください。お願いします」

 ――半年間も我慢していた気持ちが、その本当の気持ちが……今、たった今、しっかり分かったから……

 あたしは翠先輩の方に振り向いて、
「あたしを翠先輩色に、翠先輩一色に染めてください!!」
なんて、あたしったら、自分でもビックリするくらいの大きな声で言ってしまっていたの。

 ――そっか、やっと分かったわ。あたし、翠先輩の素敵な絵も好きだけど、それよりも、翠先輩のことが大好きだったのね……


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