天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
「よくよく考えてみたらさぁ…」

きょうこはカニを陽の鼻先でちらつかせながら、薄く笑う。

「『友情って、ちょっといいよね♪』みたいなオチで終わってるけど、私って陽に散々胸の事馬鹿にされたままで終わってるのよねぇ~?」

「な、それはもう既にサラリと水に流して終わった話じゃねぇかっ」

「水に流してサラリと終わってんのはアンタだけでしょおが!今度はアンタが血ぃ流す番だ!私の積年の恨み食らえゴルァアアァアァッ!」

陽の鼻の上にカニを置くきょうこ。

「ひでででででででっ!鋏!鋏が挟んでるっ!鼻の穴が一つに繋がるっっっ!」

目を覆わんばかりの残虐な拷問に動けない体を悶えさせる陽。

「ほぅら陽!女王様とお呼び!」

なんか方向性の違うプレイに発展しつつあるきょうこ。

「あぁぁん!お許し下さい女王様ぁんっ!」

そしてサクッとそれにノる陽。

倒錯的な陽の悲鳴が、平和な筈のビーチに木霊した。

< 65 / 153 >

この作品をシェア

pagetop