ぼくらのハーモニー Ⅱ
「そっか。ちょっと部活のことで。」
「ン?何?」
「コンクールに向けて練習方法変えようとか練習多くしようとか。」
「あー。ウチも思ってた。けど・・・。」
「?」
南方の声のトーンが下がる。
「やる気ないじゃん。」
「・・・え?」
「今日の練習だって誰もが賞取りたいってやってるわけじゃないのに。」
「・・・そっか。でもさ、それは・・・。」
「みんなが賞とりたいって思ってやらなきゃだめだよ。うちはそんな中途半端な気持ちでコンクール行く人の気が知れないから。」
南方・・・。
「だいたい、ほとんどやってないに等しいよ。あんな甘い練習。」
「例えば?」
「クラとパーカスとフルート。」
え?
「今・・・パーカスって?」