大好きな君へ
そして、私は一番聞きたい事を聞いた


「もし、私が力を使いきったら、どうなるの?」



すると、また真剣な顔になって説明してくれた


『千奈の力は、自分の命を削っていまう力なの』

「命?」

『そう、命。でも、それはもともと持っている力を使いきったらの話し。でも、千奈は、総司君を治した時にもともとの力を使いきってる』

『そして、自分の命を代償に平助君を治した……だから倒れたのね』

「じゃあ、私は死んだの?」

『ちがうわ……一時的に意識を失っただけ。でも、これからは、力を使うと意識を失って、少しずつ命を削ってしまう』


「もし、力を使いすぎたら………」

『消えてしまう』


ウタの言葉に、重い沈黙が流れた







『でも、気を付ければ大丈夫よ』


この沈黙を破るように、ウタが笑った

すると、辺りが光りだした


『朝がくるわ………千奈、気を付けなさいよ?』


「うん」


そして、辺りが光りに包まれた



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