御曹司の溺愛エスコート
直通のエレベーターに乗り、最上階の20階へ到着した。
エレベーターを降り、玄関へ向かう。
蒼真はカードキーでロックを解除すると、桜を先に入るよう促す。


桜はおそるおそる室内に足を踏み入れる。


まだ家具がない部屋はガランとしており、あまりにも広すぎる。


「蒼真兄さま……?」


自分ひとりで住むには広すぎるのではと、蒼真を振り返る。


「どうした? 気に入らないか?」

「広すぎて……私ひとりには勿体無いです」

「お前ひとり? そんなわけないだろう。私と一緒に住むのだから」


桜はひとりで住むと思っていたのか……。


「蒼真兄さまと一緒に住むって……?」


どうして……?
蒼真兄さまにはあの家があるのに……。



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