御曹司の溺愛エスコート
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額がひやっとして桜は目を開けた。
優しい顔がのぞいていた。


「芳乃さん」

「起こしてしまいましたね。すみません」


芳乃が部屋に入り、桜の様子を見ると顔を赤くしていた。
急いで額に触れると熱く、タオルを濡らして置いたのだ。


「わざわざ来てくれてありがとう」

「いいえ。蒼真様とお住まいだと聞いてホッとしていましたよ。とても素敵なお部屋ですね」


芳乃としてはふたりが暮らしているのは嬉しいことなのだが、いつかは大騒ぎになるに違いない。
しかし、蒼真様も良く考えてのこと。
桜様を幸せにしてくださればいい。


「お腹は空いていませんか?」


お昼を過ぎていた。


桜は首を横に振る。


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