御曹司の溺愛エスコート

初仕事

翌日、桜は蒼真より早く起きた。
今日から仕事をすると思うと、早くに目が覚めてしまったのだ。
静かにベッドから出てリビングへ行く。


ふと、シカゴのあの部屋を思い出した。


すごく寒かったっけ……。


このマンションはエアコンの管理は十分されおり、起きて寒いという事はない。


あの部屋に比べたら今は天国。


パーコレータをセットし、朝食の準備に取り掛かった。


目玉焼きとベーコン、サラダを用意していると蒼真がリビングに姿を現した。


「早いな」

「おはよう。蒼真兄さま」


にこっと笑う桜。


今朝はずいぶんご機嫌なんだな。


蒼真はダイニングテーブルに着きながら桜の姿を目で追った。




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