御曹司の溺愛エスコート
運転をしながら真琴はちらっとバックミラー越しに雇い主を見た。
見てひそかに驚いた。
目を開けており目と目が合ってしまったからだ。


「そ、蒼真様? どうかされたのですか?」


いつも冷静な真琴らしくなくどもってしまった。


「女心は難しいな」


そう言う言葉も蒼真様らしくない。


「蒼真様……? らしくありませんね?」


蒼真様が唯一女心がわからないのは桜様だけなのに。


真琴の言葉にフッと口元を緩めた。


「本当に行かせてしまってもよろしいのですか?」


思い切って聞いてみる。


「……」


真琴の問いに蒼真は黙っている。

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