御曹司の溺愛エスコート
「蒼真様?」


信号が赤になり真琴はブレーキを踏むと振り返る。


「本当に行かせてしまって良いのですか?」


再び前の車が動き出し真琴もアクセルを踏んだ。


またしても真琴の問いに返事がない。


「蒼真様?」


自分ばかり話をして、から回りしている気がする。
真琴はわからない様にため息を吐いた。


「……やっぱり行かせる事は出来ないな」


呟いた声だが真琴の耳にはっきり聞こえた。


真琴は微笑んだ。


「空港に向かってくれ」


蒼真は腕時計をスーツからのぞかせた。


今頃桜は空港に向かっているタクシーの中だろう。


学会に穴を開けてしまうが、桜をシカゴに行かせたくなかった。
桜を説得する事が出来ればどんな罰も受ける覚悟だ。



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