今カノの私と元カノの存在
「メリークリスマス!」
「メリークリスマス!」
シッシッと追い払うような仕草に思わず笑ってしまって。
アヤ先輩はホントにホッとした顔をしてくれて。
「じゃあ、行きます」
「行ってらっしゃい!報告楽しみにしてるからね」
「はい!」
待ち合わせ場所は会社の最寄り駅。
徒歩5分で、今は待ち合わせ時間の5分前。
「さすがに遅刻はマズイし」
それに早く会いたいから。
エレベーターの扉が開いた瞬間、1番に飛び出す。
自動ドアを抜けると思わず足を止めた。
「あ……」
空を見上げると、ハラハラと白いものが落ちてくる。
吐き出す息はいつも以上に白くて。
思わず手を差し出した。