さよなら、ブラック




わたしは足をじたばたさせ、体をよじらせ、なんとか彼から逃れようとした。




彼が一瞬ひるんだ隙に、腕を振りあげた瞬間、私の腕時計の留め金が彼の頬をかすめた。




「痛っ!」




彼の顔が歪む。




顔に、一筋の傷ができていた。




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