歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊦
のどかだな…

時間の流れがすごくゆっくりに感じる……


慶はこの景色を見て育ったんだよね?








「あ、運転手さん…そこを左に曲がって……突き当たりで止まってください」

「はい」


タクシーの運転手に指示を出す健二。

タクシーは健二の言った通りの道を進み停車して、私たちは車を降りた。







ブォォ――ン……


私たちから去っていくタクシー。






タクシーが止まった場所…





「小料理屋・・・もみじ?」


ぽつんと立ち尽くす私と紅。





「俺の実家、居酒屋やってんだ!」


荷物をひょいと持ち上げ、ニヒッと笑う健二。







「そうだったの」

「初耳」


私は紅と顔を見合わせて言った。
< 140 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop