恋愛契約-私とアイツの関係-
「ふんふんふ~ん♪」
最近のお気に入りの曲を鼻歌で歌いながら、車で通っていた道を速足で歩いて向かう。
いつもは気が重かった道のりも今日は何だか軽い。
この曲り角を曲がれば学校に着く。
…そんな時だった。
ガッと後ろから誰かに掴まれた。
「ッ??!!」
抵抗する時間もなく、
私は車へ通しこまれる。
口にはハンカチが押さえつけられてて
息が出来ないくらい苦しい。
ゆっくりと隣を見ると帽子を深くかぶった男が私を見ていた。
運転席には他の男がいる。
この状況を私は知ってる。
…私、誘拐されたんだ。
小学生の私にも、はっきりわかった。