幸せの明日

｢恵ちゃんっ♪♪｣
いつものように何気ない学校生活を過ごしていたアタシに美香梨が話しかける。

｢そのピアスかわい‐！！いいなぁ〜私も穴開けたいなぁ♪♪｣
｢あっそ…｣
そっけないアタシをよそに、美香梨は明るく振る舞っていた。


美香梨の話しを流し、アタシは屋上に行こうと席を立った。
｢あ、あれっ？恵ちゃん何処行くの‐？｣
｢…何処でもいいでしょ。アンタしつこい。｣
｢ちょっと待ってよ〜！私も行く‐！！｣
アタシの後を美香梨が追いかける。



―ﾊﾞｼｬｯ！！―
アタシが教室を出ようとした時、背後で何かがこぼれるような音がした。

アタシは不思議に思い振り返った。

｢！！｣
アタシは自分の目を疑った。
そこには、口から血を吐き苦しそうに倒れている美香梨がいた。
｢…美香梨！！？｣
アタシは美香梨の傍に近寄った。
｢ねぇ！！目開けなよ！！聞いてんの！？｣

いくらアタシが呼びかけても美香梨は息を荒げ血を吐き続けるだけだった。


｢福重！？大丈夫か！？｣
状況を知らされた担任が教室に駆けつけた。
そのまま、美香梨は大きな病院に運ばれた。