幸せの明日
真っ暗な空間…
アタシはそこで一人で泣いていた。
憎しみ…
苦しみ…
悲しみ…
恨み…
絶望…
孤独…
死…

アタシの心の中でたくさんの想いが交差していく。

アタシは汚れてる人間なんだ…。
アタシに取り得なんてなんにもない…。
いい事なんて一つも無かったじゃない…。
アタシは死んでもいい人間なんだ…。
きっと誰も悲しまない。
むしろ、喜ぶんだろうね…。

もう疲れちゃった…。
アタシは……
いらない存在なんだから…。

『…恵!!』
この声は……
涼介?
『お前はいらない存在なんかじゃないだろ!?皆が恵の事を必要としているだろ!?』
「違うの涼介…アタシは汚れてる人間だから…きっと幸せになっちゃいけないんだよ…」

『汚れてるからなんだよ!?恵は恵だろ…?恵の代わりは誰にも出来ねぇんだよ…。幸せになれないんなら、俺がお前を幸せにする!!傷付いても俺がお前の心を癒すから…帰って来い…恵…』

「アタシは…ここに居てもいいの?」
『当たり前だろ?』
「…うん…」


そうだ…
たった一つだけ…
アタシにもいい事があったよ…
涼介に…出会えた事。

アタシは…アタシなんだ。他の誰でもない…
アタシなんだよね…?
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