幸せの明日

*最終章* 幸せの明日

「はぁ…はぁ…」
どのくらい走り続けたのだろう。
アタシは涼介の後を追い続けた。
きっと涼介はアユリを見つけだすつもりだ。
学校や家にも居なかった。
よくアユリが居る場所…
河原の先にある、空き地。
アタシと涼介の考えはきっと同じ。
アユリの事も祐樹の事も許せなかった。
アタシは…オモチャじゃない。
そう涼介が教えてくれたから。


河原を通り過ぎて、空き地がかすかに見えて来た。
外は明るくなり始めていた。
アタシ達が居た路地裏からここまで来るのに、軽く2時間はかかる。
今のアタシは疲れさえも感じなかった。
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