幸せの明日
―ギュッ―
「…!!」
温かいものを感じた。
美香梨のお母さんがアタシを優しく抱き締めていた。
「恵ちゃん…アナタは最低な人間なんかじゃないわ…美香梨は、アナタを必要としているの。だから…美香梨の為にも傍に居てくれないかしら…?もしアナタが、自分のした事を悔やんでいるのなら、もう一度だけ…もう一度だけあの子の為にも笑顔でいてあげて…」
美香梨のお母さんはそう言ってアタシを抱き締めながら涙を流した。

こんなにも温かい大人がいたなんて…
アタシは初めて、こんなにも温かい温もりを感じた。
ねぇ…美香梨?
アタシね?
笑顔でいるから…。
アタシ…ちゃんと美香梨の傍に居るよ?
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