変装美女
過去

幼い頃

「可愛いねぇ。」


「あらヤダ奥さんったら!そんな事ないですよー。」


こんな親たちの立ち話を聞いて育ったあたし。

可愛い?ばかなんじゃないの?あんたらは、あたしの外見で可愛いって言ってるんでしょ?


そう。誰も、あたしの本性なんて知らない。

でも、いつだってあたしは


『ありがとうございますっ^^』


これで済ましてきた



…訳ないでしょ?


小学生に入る頃、お母さんに相談した


『可愛いのやだから、可愛くなくなりたい!』


ってね。そしたら、最初はためらったけど『可愛くなくしてくれないと、ガッコー行かないっ!!』って言ったら、親はやすやすと「しょーがないか?愛する娘の頼みだし!」って、あーっさりOK。




…で、今に至る。


私の外見といえば



黒縁メガネに三つ編み。もちろん色は黒。服は、校則きっちり守って、制服のスカートは、膝上にしすぎない。で、靴下も、ルーズソックスにせず、フツーの靴下。


完璧な"ダサ子"


今日は、高校の入学式。


お母さんに相談したときに約束されたこと


「ぁ、高校行ってからにしてね♪ダサ子になるのは。」


だから、この日を迎えられた事に感謝…!←



『やばっ…行かなきゃ!いってきまー…ぁ、居ないんだった。」


そして、今日から一人暮らし。田舎を抜け、東京に来た。



まぁ、東京だとこのカッコーは嫌でも目立つ訳で…


街中で噂されてる…絶対…



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