黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ
しかも、全国模試一位だと。
つっくんは出会ったばかりで、〝何でそんな喧嘩が強いの?〟って誰かが聞いたとき。
家がヤクザで小さい頃から鍛えられてたから、と言っていた。
つっくん自身の資質かもしれないけど、そこまで強くなるにはどれだけの時間を費やしたのだろう。
容姿端麗、頭脳明快、運動神経抜群。
どれも完璧。
だけどそれらを自慢するようなことはしないし、僕らを同等に見てくれる。
―――やっぱり、僕には〝柊月夜〟という親友が必要なんだ。
このまま嫌われちゃうだなんて、…やだ。
「まあまあ、座りなさい、勤くんも。
…さて」
勤も座ったのを確認したつっくんの親父さんは、
ゆっくりと、驚くべき事実を口にした。
「組長として挨拶をする。
俺は、麗桜修。
ここ、麗桜組の組長をしている」
今まで僕たちが知りたかったことを…―――――――