黒蝶‐総長♀×総長♂‐ Ⅱ







しかも、全国模試一位だと。



つっくんは出会ったばかりで、〝何でそんな喧嘩が強いの?〟って誰かが聞いたとき。


家がヤクザで小さい頃から鍛えられてたから、と言っていた。




つっくん自身の資質かもしれないけど、そこまで強くなるにはどれだけの時間を費やしたのだろう。



容姿端麗、頭脳明快、運動神経抜群。


どれも完璧。



だけどそれらを自慢するようなことはしないし、僕らを同等に見てくれる。



―――やっぱり、僕には〝柊月夜〟という親友が必要なんだ。



このまま嫌われちゃうだなんて、…やだ。





「まあまあ、座りなさい、勤くんも。

…さて」






勤も座ったのを確認したつっくんの親父さんは、

ゆっくりと、驚くべき事実を口にした。








「組長として挨拶をする。

俺は、麗桜修。

ここ、麗桜組の組長をしている」









今まで僕たちが知りたかったことを…―――――――









< 35 / 242 >

この作品をシェア

pagetop