お伽話
そのあとも、いつもどおりに過ごした。
ただ、違うのは一人ではないということ。
庭園の手入れをするにでも
本を読むために司書室に行くにでも
いつもは一人だったのが
これからはサンがいる
その事実が
ルナに不思議な気持ちにさせる。
そう、一人で考え込んでいると
横から心地よい声が聞こえる。
「ルナ・・・様は本を読まれる・・ですか?」
全く敬語が使えていないサン
ルナは笑いながら
「敬語は無しにしましょ?
あと、様もいらないから」
そういうと、サンは少し、恥ずかしそうに
顔を俯かせた。
「本、読むのか?」
「えぇ、でも今日は貴方のことを調べようと思って。」
リベルタでは、赤髪の種族は見かけたことが無い
そのため、サンがどこからやってきたのかが
全く分からないのだ。
「・・・・そうか。」
気分を害してしまったのか
それからサンは口を開かなかった。