現実的な恋愛事情
あたしが、落ち着いたころ
裕美ちゃんが
「今日は、麻里の誕生日なんだから
パァーとしますか!!」
「うん!!」
嬉しかった。
多分、泣いているとき
裕美ちゃんが、変に
慰めの言葉を言ってきたら
あたしは、余計に傷ついていたかもしれない。
だけど、裕美ちゃんは
ただそばにいてくれた。
それだけで、よかった。
裕美ちゃんがいる。
それだけで、心が落ち着いて楽になった。
そのあと、クラスの子も誘って
盛大に騒ぎ
家に帰るころには、みんなへとへとだった。
「じゃあ、解散!!」
裕美ちゃんのこの一言で
みんなが
自宅に向かって四方八方に別れた。