藤井先輩の私。
 

「なにこれ…作ったの?」
半ばあきれ顔で問う。

「私が作ったのではないのよ。私パソコン苦手だもの。書記の夏子さんが作ってくださったの」




書記?

はい?



「ごめん。綾姉」

「綾女お姉様!!」


ひっ、鬼の形相。


「綾女お姉様。最初から順序立てて話してくれなきゃ分かんねぇよ」

睨むと紅蓮の顔になってるよ綾姉。
こりゃ化けの皮がはがれるのも時間の問題じゃないのかな…

「そうね。私、紅蓮の時もそうだったけど…トップという位置がとても好きなの。観覧車も一番上に来るとMaxにテンションあがるし、レストラン行くと一番高いメニュー頼むし」



なんでも一番じゃないとすぐすねるもんね…。


すねた時の後処理、たいへんだったなぁ…。


周りにいる奴、誰かれ構わず殴り倒してたから。



「だから、≪藤井ファンクラブ≫っての作ってそのトップに君臨しようと思ったわけよ」


へぇ、いかにも綾姉らしい。



「で、今ファンクラブに何人いるの?」
つくったばかりなら、いても10人ぐらいかな。



「…300人はいたわね」


綾姉は携帯を開いて、メモリ数を確認している。



「さっさんびゃく!??」
「ほら、ごらんなさい」


綾姉は、携帯のアドレス帳をあたしに見せつけた。



≪藤井ファンクラブ≫というフォルダに、316人という数字が並んでいる。



「なんでこんなに…」

「この男子には秘密裏に、この心理テストを在学中の学生全員にやってもらったの」


綾姉の左手には手作り感あふれるメモ帳に≪心理テスト≫という文字が書かれていた。


「これ…もしかして綾姉特製?」

「そうよ。毎晩練りに練った心理テスト!的中率99.9%!」


す、すごい…。


「この心理テストの結果を収集して悠太様に恋心を抱いている女子を呼びだして、ファンクラブの加入を勧めたのよ」



呼び出された女子達…怖かっただろうな。
綾姉のことみんな知ってるもんなぁ。
紅蓮のトップだって。


そりゃ、言われたらファンクラブに加入しないと後が怖いって思って入るわな。

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