2222―SF(すっとぼけフィクション)―
◇◇◇◇◇


車から降りると、

オレはユキの後ろにたち、

先を歩くユキの両肩をつかんで歩いていく。


目の見えない人って、普通は腕とかをつかむらしいのだが、

ユキはそうさせてくれない。


めんどくさいのだろう。たぶん。


でもそれでも、

ユキがいなかったら、

どこへ行っていいかわからない。

あぶなくて、
外を歩けない。


ユキがいても、

たまにあぶないが…



いちおう、

障害物は避けて進んでくれるし、

段差があるところは教えてくれるけど、

あんまり詳しくはいってくれない。


コケたら怒られるし。




考えるな、
感じるんだこのオタクがっ!




とかひどいことをいう。

オレは昔ずっと昔のアニメが好きだったが、

ユキはずっと昔のアクション映画が好きなようだ。

このあたりから導き出されることは、



ユキはそんなに気のきく女ではない



ということなのだろう。


オレがいるのにすぐウィンドウショッピングとかするし、

けっこう疲れるんだけど、

あんまり文句は言えない。



ずっと前の約束がある。



ユキはオレで、
オレはユキ。



ものすごく単純な意味でひとりとして生きる約束をしたんだ、オレたちは。
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