2222―SF(すっとぼけフィクション)―
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紅い雨のせいで凶暴化して動き出す植物の種類は限られてる。

なんか、
新種というべきものらしい。

そのなかには、
花の咲く種類が多いんだ。

凶暴化した植物から被害を受けた人も多いし。

だから、
花を買おうとする人の数も少ない。


シェルターの広さは限られてるから家も割り当て制になってて、

商売をやろうとする人は広いスペースを確保できるけど、

その分税金も多く払わなきゃならない。

それが払えなくなったら、

住むトコを変えなきゃならないから、

花屋は続けられなくなっちゃう。


頑張ってほしいな。


この花達に罪はないんだっていう真咲さんの気持ちは本当にきれいだと思う。

自分も植物災害でお姉さんなくしてるのに…


あなたのまわりにあるすべてを憎まないで、


って亡くなったお姉さんが窓ガラスを壊しまくって暴れてた真咲さんによくいってたらしい。


あたしが3回目に会った時、

真咲さんが字を通しての会話で教えてくれた。


お姉さんがいなかったらいまの自分はなかったって…


その時に思わず握った手の感触を、

まだ忘れられない。

あのとき、
離すしかないのがわかってたのに握り締めた大きな手。

そのとき、
震える手を少しでも包み込めたらいいのにって、


思った…
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