2222―SF(すっとぼけフィクション)―
○○○○○


突然、
鉄砲を持って並んでいる人たちの合間から、

真咲さんの姿が見えた。


なんで?


なにか叫んでるみたい。



ユキ!
大丈夫か!



もお!
待たせすぎなのよっ!


どんくらい待ったと思ってるのっ!

来るの遅すぎなのよぉ!



ごめん、


でも、
もう大丈夫だからな、ユキ。


これからは、
ずっと俺がついてるから…


…ホラ、
泣いてんじゃねえぞ?



な、
ないてなんか、
ないてなんかないもん!


あたしそんな泣き虫じゃないっ!

な、なにいってんのよ!



ってなる展開を期待してたら、


あっさりと鉄砲をつきつけられちゃう真咲さん。



あれ?



ホールドアップ・人生リーチ・あと一発でぶっ飛ばされそうになってるっ!


◇◇◇◇◇


「お、お前ら、やめろ!やめてくれ!ユキを連れてくなら俺にしろ!あるんだろ、この法律には、代理権あんだろ!」


突然オレの嫁を呼び捨てにする山下さん。


ま、
いちおうの嫁だけど。


てゆうか、

すごいことを言ってる山下さん。



しかし、
チャンス。


ヤツラがざわめいた、

この瞬間が脱出の好機!


なのはわかってるけど、

この展開上、

きっとユキがこのスキに包囲網を突破しようとする指令を出すわけもなくて。


そしてオレの勘でも、

残念ながらこの状況では完全に位置を特定できないし、

一歩間違ったら速攻やられる。



いわゆる、
ハチの巣にされるということだ。


そんなの、
すごくやだぞ。



とにかく、
ユキの目に頼らない突破は不可能だ。


それにしても、まさか――



ユキと山下さんが…



○○○○○


真咲さんと出会ったのは、

あたしたちがこの町に住み始めて間もなくのころ。


ワタルと買い物に行ったときに、

彼の花屋にならんでたきれいな花が目に映って、

ふとちかづいてみつめてしまったときだった。



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