2222―SF(すっとぼけフィクション)―
◇◇◇◇◇


親友の言葉を覚えてる。



僕、あのひとのこと、すきになった…



本当の名前も知らない女を好きになった親友の声を。



一緒に、
一緒に来てくれよ!

怖いんだよ!

僕一人じゃなにもできないんだよ!

あのひとは、
あのひとはこんなトコで死んじゃいけないんだ!

あのひとはもっと、ちゃんと幸せになんなきゃいけないんだよ!

救ってあげなきゃならないんだよ!



ふざけんな!
オレはもう、
何も見えないんだよ!

お前につきあってそんな危険なトコいけるか!



親友を見捨てた時のことも。

最後にかわした言葉を。


あの時、
一緒にいっていたなら、

何かが違っていたのかもしれない。


結局、
一緒に逃げるはずだった仲間にも見捨てられて、

血のにおいの強い場所に取り残されたオレは、


そこでユキと出会った。




[いきてる?]



ユキから、
最初に感じた言葉。


[きみは、
だれ?]


[死にそこなった、
うたうたい…]


[キミが、
あの…ねえ、

オレの親友をみなかった?

緑色の目の…いったはずなんだ、キミのところに…]



………



[ねえ?]



[死んじゃった……あたしが…]



………


………



[オレを殺してくれ…]



[え?]



[裏切られたし、オレも裏切ったんだ

だから他にはもう、誰もいないから…もう]



[もしも、あたしのために、いきてくれたら…]


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