2222―SF(すっとぼけフィクション)―
◇◇◇◇◇


その後、
オレは連れていかれるがままにされるだけだった。


車から降ろされ、かなりの時間を歩かされたあとで、

安っぽい感触のイスに座らされた。


手探りであたりを調べると、テーブルのようなものがある。

カツ丼とかでてきそうな、取調室を思い出したが、なんか違うような気もした。


「とりあえず、まだ敵が現れていませんので、しばらくはここにいてもらいますね」


皆川という女の声がした。

機械的だった。


オレは返事もせず、

ただ座っているだけ。


だが、
その言葉の語尾に、なにか違和感を覚えた。


少し音が違う。
何か感情を含んでる。


「では、簡単に私の自己紹介を、っていうか――」


その言葉の調子のさいごは、完全に違っていた。


「あたしのこと、覚えてるかどうかわからないけど」


そして、その言葉は動揺させる。



お、覚えてるかって?



「久しぶりね、ユウタ」



!!!!!




な、なんだって!?



その名で呼ばれるのは、4年ぶりくらいだった。



もう、
捨てたはずの名前で。


ユキさえも知らない、

過去と一緒に捨てた名前。



「いえ……メタボって言ったほうがいいかしら?」



「――っ!お前まさか…っ」


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