2222―SF(すっとぼけフィクション)―
○○○○○


泣きじゃくるあたしの手を、真咲さんは優しく引いてくれた。



ワタルと引き換えに、愛を手に入れたんだって思った。



本当に大切なものって、なんなんだろう。



なんか、
かなしさがすこしずつ、


やさしさで、
しあわせにかわっていってるみたい。



真咲さんと一緒にいると、そんなふうに思える。



あたしとワタルが暮らしていた家から、


歩いてすぐのところにある真咲さんのお店で、


たくさんのお花に囲まれて、


あたしたちは二人きりだった。



店じまいしてて、
電気は消されてて、

明かりは、
外から入ってくるすこしだけ。


これから、
あたしはここで生きていくのかな。


真咲さんと、
一緒にお店ができるんなら、きっと楽しいだろうな。


ぽわぁんとして心地よく、ふわふわの空気のなかで、すこし想像した。


真咲さんの顔をみた。

心配そうにしてたから、あたしは、わらった。



それから、
真咲さんもわらってくれて、




それから少しして、




くちづけした。




< 44 / 61 >

この作品をシェア

pagetop