2222―SF(すっとぼけフィクション)―
◇◇◇◇◇


「あっ…」
「どうした?」


突然、スミレが短く出した声。思わず聞き返す。


「ううん、なんでもない」


スミレはそう答えただけだった。


「そっか」


これからの事に比べれば、どうせ大したことじゃないんだろう。そんな風に思ったから、オレはそういうだけにした。


それから、大きくためいきをついた。死ぬんだな、これで。すこし、すごく生きることに疲れていたとも思った。どうせ破滅する未来に向かって、それがわかっていながら、死ぬのが怖くて、それをユキに甘えて、ごまかしてきた人生。きっとこういう終わりがふさわしい。



車が停まった。
オレは耳にヘッドホンみたいなのをつけさせられてから、車を降ろされる。


「これで指示出すから、うまくやって。マイクもついてるから、声も送れるわ。結果的にはあんまり変らないかもしれないけど、絶対にあいつの侵入を防いで。こんなロクでもない事をさせる国だけどさ、いい人もいっぱいいたし、嫌いにはなれないんだ。だから国のみんなには、少しでも長生きしてほしいっなて思うの」


なんか寂しそうなスミレの声をきいた。


「……ごめんね」


それからまた、ちいさくかすかに、スミレの声がした。


「いいよ、どうせ…」


生きる資格のない命だ。そう続けようとしたけど、なんか言う気にもなれなかった。


それから、肩にも何かをつけさせられた。ポケットにも何かを入れられる。スミレに聞くと、カメラだと言った。


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