授けられた力・消えた記憶

城の前にて…

ルイ達は閉ざされた扉を開く…

ギー…

外観とは違う内面…
寂しく、悲しい感じが漂う…

 「静か…だな…」

誰もいる気配もない…
そんな中…

 「お待ちしておりました。」

 「「!」」

背後から声が…
その声に驚く4人。

声の主は…
この城の執事と言った感じの者だ。

黒いスーツを綺麗に着こなした、姿勢がしっかりした男。

 「びっくりしたぁ…」

人間だとわかって、ホッと胸をなで下ろす4人であった。

 「こちらへ…」

そんな4人を気にかけず、執事は言い、歩いて行く。

が…

 「「…」」

4人は思考が付いていかない様子である。

それに気が付いて、執事は振り返った。

 「お嬢様がお待ちです。」

 「…お嬢様?」

 「サキって子?」

執事の言葉に現実に呼び戻されたようだ。

 「…」

4人は顔を見合わせ、頷く。

そして、前へ歩を進めている執事の後を追った。


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