授けられた力・消えた記憶
●再会そして不安
執事に付いてきた4人は、ある部屋の前で立ち止まった。
そして執事は、その部屋の扉を叩き、返事を待つ。
「…どうぞ。」
中からは、女性の声が…
その声を合図に、扉は開かれた…
「「…」」
広すぎる部屋に、驚きを隠せない4人。
特にカリンは、目を輝かせて辺りを見回している。
部屋の中央付近の、清潔感漂うソファーに座る女性。
背中しか見えないが、城にぴったりのお嬢様感を漂わせている。
「お待ちしておりました」
女性はそう言い立ち上がり、こちらへ振り返る。
女性の素顔が明らかに…
「「…」」
息を呑んでその姿を見ようとするカリン、マイ、イワン。
ルイは興味なさそうだが…
こちらへ向いた顔…やはり綺麗な顔をし、真っ白なな肌、長く伸ばしたその髪は、綺麗に整えられている。
その顔を見たルイを除く3人は、やっぱり。と言った様子。
ルイは顔一つ変えない…と思ったが…
「!」
目を見開き、女性を見るルイ。
一番驚いているのはルイであった。
「お久しぶりです…ルイ。」
ルイを見つめ言う女性。
2人の間に、違和感を感じる…