授けられた力・消えた記憶

銃声を聞きつけ、2人の元へとやってきたマイとイワン。


そこで見たものは…

血に染まり、倒れ込むルイの姿と、その横でルイの名を呼び続けるカリンの姿…


 「ルイ!」

2人は走りより、ルイの状態を確認する…

顔を歪める2人…

状態は、良くないのか…




それから、ルイは病院へと運ばれた…


様々な人々が行き交う中、カリンだけは、放心状態という風に、その場に座り込んだまま、身動き1つ見せなかった…



そんなカリンに近寄るマイ。
カリンの横に屈む。

マイの顔色は、あまりよくない…
やはり、ルイの状態を見て、心配なのだろう…

 「カリン、ルイは病院に連れて行かれたわ…症状はあまり…早くこっちに…」

 「…」

カリンを病院へと導こうとするが、反応はなく、ただ怯えているという感じだ…


 「カリン?」

 「…」

マイはどうにか、腕を引いて立たせようとするが、それでも動かない…


 「マイ、行くで!」

どうにもできないでいると、イワンが急がせるように言う。

 「う、うん…」

マイはカリンを見るが、説得はできないと、諦め、イワンの元に走った…


 「?カリンは?」

 「…」

 「…そか…」

顔を伏せるマイの様子で判断したのか、イワンはマイを連れて病院へと向かった


カリンを置いて…


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