大嫌いで、大好きな君

not been in thought





あたしはあれから変わった。
いい風じゃない。
忘れようと努力するんだけど、
無理みたい…。
本気で恋しちゃったみたい。
レイタとアヤちゃんは相変わらずだよ。

学校は、夏休みが明けると行われる体育祭の話だったり、合唱コンクールの話だったりであわただしかった。
あたしはそんな気分では到底なかったけどね。
でも、みんなの前では明るく振舞った。
迷惑はかけたくないし、
みんなといると楽しいからね。



あと、レイタと話さなくなって、唯一楽しみだったものがある。
それが配られるプリント。
でも、レイタはアヤちゃんと話してるせいで、
後ろも見ずにまわしてくる。
しかも、このごろレイタは冷たい気がした。





たまにレイタが1人のときに話しかけるんだ。
でも、レイタは前みたいに笑ってくれない。
だから、あたしはレイタと話してもレイタの笑顔が見られない。


―――どうして…。




最近はずっとそう思ってへこんでる。
そして日に日に気持ちは重くなる。
なんでだろ…。
忘れたほうがいいのかな?
でも、やっぱり忘れられそうにない。
でも、忘れよう。
そう思った。
< 32 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop