絶対彼氏


振り返るとそこには須藤君が立っていた

焦げ茶色の髪の毛に、キリッとした目。小顔で鼻筋が通っていて、笑うとカッコいい
そりゃ、女子が惚れるのは分かるけど…

「なに?」

「…ちょっとこっちに来てくれない?」

手招きをされた為私は空き教室に入った
カチャ…と音がしたから振り返ると須藤君がなぜか鍵をかけていた

「何か用?」

「盗み聞きとは趣味が悪いね、瑠璃ちゃんは」

「ぬ…盗み聞きなんてしてないし
それとなんで私の名前知ってるの?ストーカー?」

「この俺がお前みたいな女にストーカーすると思うか?」

なんかイラッてくる言い方やめてほしい

「私急いでるんで用がないなら帰る」

そう言って教室を出ようとすると腕を捕まれた

「…何?」

苛々しながら振り向くと彼はニヤリと笑い私にこう言った

「お前俺と付き合え」

「…はぁ!?」

「俺が直々彼女にしてやるって言ってるんだから喜べ」

「意味わかんないし。第一私、須藤君に興味ないし」

いきなり何を言い始めるのかと思えば付き合えとか…
だいたい口調変わってない?
王子様はどこ行ったわけ?


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