【完】風に恋をする。
【彼は”秀才”ね】
ー風花sideー
あれから、一週間が経ち、
沢渡高校の陸上部では『記録会』というのをやるらしい。
あたしは、毎日のように外に出るようになった。
「ぁ、風花ー♪ おっはよー!」
「おはよ、佳織」
佳織とも、すっかり打ち解けた。
「風花ちゃん、また来てくれたんだー!」
「柊先輩、記録会、頑張ってください!」
柊 圭祐先輩。
陸上部の部長だ。
「おっしゃ! 風花ちゃんに応援されちゃ、頑張んないとな!」
明るく喋りやすくて、優しい先輩だ。