私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
(もし……この子が……)


その状況を思い浮かべるだけで、たまらない悲しみが胸にわいてくる。

想像だけでも、耐えられるようなものじゃなかった。


自分だけの子供ではない。

恥ずかしげもなく言わせてもらえば、文字通り愛の結晶だ。思い出にすがるのではなく、この子を通して、私は生きる価値を見出さなければならない。

そして、春樹の生きた意味を遺さなければならない。

私はシャワーを浴びることもなく、そのままネカフェを飛び出した。



東京の空にそびえる、大きな救急病院を見上げる。

まるでホテルのような造りで、とても自分ごときが診療してもらえるとは思えない。

しかし、躊躇している場合ではなかった。

夜間外来の扉をあけると、そのまま受け付けに向かった。

「すいません、妊娠してるんですけど……あの、出血していてアソコが」

動揺している。バラバラの単語しか並べられない自分がもどかしい。

そんな私を見ても、受け付けの看護師は慣れているのだろう。さっと一枚の問診票を手渡して言った。

「初診ですか?」

「は、はい」

「じゃあこれに記入して、保険証と一緒に出してください」

その一言が心を暗くする。
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