ピンクの落書き
次の日は、学校に行った。
琉那が…久しぶりに学校に登校してきた。
教室に入るなり、うちを見つけ抱きついた。
「おはよー!翼、久しぶりっ!!」
耳元で甲高い声が響く。
…どうして、そんなことを平気でうちに言えるんだろう?
人の彼氏と出掛けたくせに。
裏切ったくせに。
目も合わせず
「うん」
とだけ言った。
琉那は、浮気を経験して、あんなに泣いたのに…
今度は自分が浮気という行動をしてる。
どれだけうちが琉那を心配したと思ってるの…!?
でも、もう…。
琉那と話す気にさえならない。
朝のチャイムが鳴り自分の席に戻る。
2学期に入り、席替えをしたから後ろの席は颯ではない。
斜め3人前…人との隙間にちょうど颯の後ろ姿が見えてしまう。
今はドキドキもしない。
“彼氏”と“親友”
…もういつも通りに接せない。