鈴の音が響く頃
「な、なに?!」
辺りを見回すと
二人の姿が消えた
『くくくっ…いい気味だなぁ』
笑を必死にこらえる
楓ちゃん
お腹を抱えながら笑う度に
ヒラヒラした着物の袖が揺れる
「か、楓ちゃん…二人は?」
相変わらず姿が見えない
『ふふ…下だよ。下』
「した?」
ふっと床を見ると
さっきまで普通の人間の姿だった二人が、
手のひらサイズの小さなマスコットになっていた
「か、かわいいー!!!!!」
思わずぐっと近寄る
「わっ!く、くんな!怪物女!!!」
紅が、小さく小さく、かわいくなってしまった
しかも、動く!
「なぜ…急に…」
近くに、悶々と考え込む紫さん
人間の姿だったら
近寄りがたさMAXだったけど、
このサイズになると
全然怖くない
「可愛い可愛い!」
私は夢中になって二人を持ち上げる