鈴の音が響く頃



「響古~!!!!!!」


「ふぇ?」


ぱっと振り返ると、
私の親友、杏(あん)が、物凄い勢いでこちらに走ってくる

「ひっ!!!」

「こら!!!なんで逃げる?!」

走り出そうとした私の腕を
杏が乱暴に掴む

「ほ、本能的に、逃げなきゃなって・・・」

「逃げたいのはコッチだ!!!バカ響古!!!」

「ば、ばか?!」


息を切らしながら
杏が罵倒してくる


「あんたの、その霊感のせいで
どれだけコッチが迷惑してると思ってんの!!!!」

「うう・・!」

「こーんなド田舎で発揮しちゃって!帰りどうしてくれるの!!」

「うぅ・・・」



私、鈴村 響古(すずむら きょうこ)
私立黒曜高校に通う17歳

今日は、年に1度の
私がスゴーーく楽しみにしてた
校外学習

場所は、あたり一面の
畑畑畑畑畑・・・・
山々・・・

隣町までバスしか交通手段が無く、
しかも3時間に1本という、超・ド田舎
そんなところで、また発揮してしまった。





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