鈴の音が響く頃
『待っていたよ。1000年。"鈴姫の魂"を持つ者よ』
「…え?」
「はっ?」
「…そういうことか…」
紫さんだけ、何故か納得した
「ど、どういうことだよ
紫!!!!!」
「考えてみなよ。どうしてあの祠で、俺達の封印を解けたのか。
どうして俺達が、鈴姫と
この子を間違えたのか」
「…………まさか」
『キョウコ。お前は
鈴姫の生まれ変わりだ』
「わ、私?!?!」
驚きのあまり、
手に載せていた二人を落としそうになる
うわっ!!! とか
ギャッ!!!っという悲鳴が
一瞬聞こえた
「うそだろ…?!
この女が、鈴の…?!」
「たしかに、顔はそこまで似ていないけど、
波動が鈴姫と全く同じなんだよね」
「は、波動?」
『その者が持つ、霊力の周期…簡単に言えば、色に近い。
紅なら赤、紫なら紺…
そして鈴姫は、白』
「じゃあ、私も白…」
『そういうことだ』
にっこりと、楓ちゃんが微笑む
「おいおい、よくお前らそんなに落ち着いていられるな!」
紅は手の上で相変わらずバタバタしていた
「理解できたからね…
紅も、この子と居ても
違和感感じないんじゃないかな?」
紫さんが、優しいお兄さん口調になっている
…きっと、普段はこういう話し方なんだろう