鈴の音が響く頃
『…では、契約成立だな』
パンッッ!!!!!
「!?」
何かが弾けるような音と共に
二人の姿が大きく…
元の人間のサイズに戻った
「お、おっきくなった…」
ぱちくりしながら
二人を見上げる
「ああ〜!!!!!これだよコレ!!!姿が戻ったー!!!!」
「うん。やっぱりこの方がしっくりくるね」
「え?あれ?戻った…ってことは…あれ?」
『契約は完了した』
楓ちゃんが満足そうに微笑む
「え?いつしたの?」
『たった今。"互いを認め合うこと"これが契約だ』
「そ、そんな単純な?!」
もっと難しいことだと考えていた自分が恥ずかしい
『信頼関係が第一だからね。当然だよ。
さて、これでもうこの二人は、キョウコの意のままにできる。そしてやっと、村人達の魂も解放された』
「魂?」
『先ほどの祠の地にいた霊達だよ。呪いによってあの場を離れられずにいたが、今契約されたことで、
あの魂は行くべき場所に還っていったよ。
キョウコの友を見れば分かる』
杏の方へ走り寄る
…さっきまで苦しそうにしてたのに
今はとても気持ち良さそうに見える
まとわりついていた黒い魂も、今は全く見えない