たまには甘くいきません?<短>
ドン、とベッドに投げ捨てられます。
こんな貴方、見たことありません。
仰向けになってベッドに体を沈ませる私を立ったままで見つめます。
『責任、とってもらいますよ』
「へ…」
より深くベッドが沈んだのは、貴方がベッドに体重をかけたからです。
いつもペンを握る手は、今は私の髪を撫でています。
いつも原稿しか見ないその目は私だけを見ています。
『貴方がしたかったのは、こんなキスではないですか?』
「んっ…」
私では上手く出来なかったキスを、貴方は見たこともないような意地悪い笑顔を見せてから、いとも簡単にやってみせました。
耳につく、淫らに感じてしまう息遣いが、私の頭を埋め尽くします。
「…はぁっ」
『我慢していた僕を崩れさしたのは貴方です』
「や…」
…我慢、していたのですか?
『貴方は本当に、イケナイ子ですね』
甘い甘い声は、上から降り注がれて、私を夢中にさせます。
『貴方の言った事の意味、分からせてあげます』