AKANE
「情け無いことに、ちゃんと気付いたのは君がファウストとやり合っている最中だ・・・。違和感を感じ始めたのは、その少し前。そう、王都にゾーンで戻った時あたりだろうか・・・」
そうなると、フェルデンがクロウの中の朱音の存在に完全に勘付いたのは、朱音がクロウの中で眠りについてしまった後ということになる。
「そうだったんだ・・・」
「だが、リーベル号で既に君が別の形で生きているということには気付いていたんだ。高貴な娘が海に落ちたと聞いて、すぐに君のことじゃないかと疑った・・・」
朱音はこくりと頷いた。
「あはは、それわたしだ」
ぽりぽりと鼻頭を掻くと、照れ笑いを浮かべる。
「じゃあ、あの嵐の夜に船の地下室にいたのは、やっぱり君だったのか」
暗闇の中、立つこともままならないあの船の地下室で、確かにフェルデンは朱音の存在を感じていた。一言も発することの無かった朱音だったが、崩れた荷物から庇った際に漂ったチチルの実の甘い香りは、今でもはっきりと思い出される。
「ごめんね、どうしてもクロウの姿で貴方に会う訳にはいかなくて・・・」
フェルデンは俯いた朱音の頭をふわりと撫でた。
「あの後、君は本当に海に落ちたのか?」
嵐の後に行方が分からなくなってしまった朱音の存在。
またもやこくりと頷いた少女に、フェルデンは頭を抱え込んでしまう。
そうなると、フェルデンがクロウの中の朱音の存在に完全に勘付いたのは、朱音がクロウの中で眠りについてしまった後ということになる。
「そうだったんだ・・・」
「だが、リーベル号で既に君が別の形で生きているということには気付いていたんだ。高貴な娘が海に落ちたと聞いて、すぐに君のことじゃないかと疑った・・・」
朱音はこくりと頷いた。
「あはは、それわたしだ」
ぽりぽりと鼻頭を掻くと、照れ笑いを浮かべる。
「じゃあ、あの嵐の夜に船の地下室にいたのは、やっぱり君だったのか」
暗闇の中、立つこともままならないあの船の地下室で、確かにフェルデンは朱音の存在を感じていた。一言も発することの無かった朱音だったが、崩れた荷物から庇った際に漂ったチチルの実の甘い香りは、今でもはっきりと思い出される。
「ごめんね、どうしてもクロウの姿で貴方に会う訳にはいかなくて・・・」
フェルデンは俯いた朱音の頭をふわりと撫でた。
「あの後、君は本当に海に落ちたのか?」
嵐の後に行方が分からなくなってしまった朱音の存在。
またもやこくりと頷いた少女に、フェルデンは頭を抱え込んでしまう。