君へ願うこと
「今日から新学期だね」
「あ、うん..そうだね」
「じゃあ先に行くから」
「う、うん」
市ノ瀬君は小さく笑ってから先に学校の中に入った。
「何々?進展あったの?」
興味津々に質問してくるケイと篠原さんが
あたし達のやりとりをみてにやにや笑ってる。
「な..何もないよ。ちゃんと説明したでしょ?」
そう、あの夏祭りの次の日
あたしはイヤって言うくらいケイと篠原さんに
色々説明するはめになってしまった。