光をもとめて

家に入るといつも通りの真っ暗闇。


電気の灯りさえもついているわけがない。


そんな暗闇の中、あたしは迷わずに浴室に向かってシャワーを浴びた。


オッサンに付けられたキスマークはいつ見ても不愉快だ。


暫くしてシャワーから上がると部屋に行き、ベッドに小さくダイブして、顔を布団にうずめた。


ふとあの男のことを思い出した。てっきりホテルにでも連れてくつもりだろって思っていたのに…。


次第にまぶたが重くなって、あたしは意識を手放した。



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