マザーレスチルドレン
歓声を上げて楽しそうに雪玉を投げ合うクラスメート達を


ケンイチはバックネット裏から眺めた。


一人の少年がケンイチを見つけた。


そして薄着のケンイチを見て指差し声をあげて笑った。


───こいよ、一緒に雪合戦やろう。


ケンイチは誘われるがままにグラウンドに入った。


皆は一斉に雪玉をケンイチに投げつけた。


すぐにケンイチは雪まみれになった。


五、六人の少年たちから笑い声が上がる。
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